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「卒・タワマン所有主義」お金持ちがタワマンを選ばない理由とは!

タワーマンション


「タワマンに住むこと」は、長らく成功者のステータスシンボルとして語られてきました。眼下に広がる夜景、充実した共用施設、そして都心の一等地という立地。これらは確かに魅力的です。

しかし、2026年の今、富裕層の間で新しい潮流が生まれています。それが「卒・タワマン所有主義」です。タワーマンションを所有することにこだわらず、売却益を得て次のステージへ移行する。このような合理的な考え方が、本当のお金持ちの間で広がっているのです。

実は、タワマン価格が高騰している今だからこそ、売却を検討する絶好のタイミングかもしれません。この記事では、なぜ富裕層がタワマンを「卒業」するのか、どれほどの利益が期待できるのか、そしてタワマンの次に何を選んでいるのかを詳しく解説していきます。



目次

  1. 1.「卒・タワマン所有主義」って?
  2. 2.どれくらいの売却益がでるの?
  3. 3.タワマンではなく何を選ぶ?
  4. 4.タワマンに住み続けるべき人はどんな人?
  5. まとめ:あなたにとって最適な選択を




1. 「卒・タワマン所有主義」って?

「卒・タワマン所有主義」とは、ステータスシンボルとしてのタワーマンション所有にこだわらず、市場価格が高騰している好機に売却し、よりコストパフォーマンスの高い物件へ住み替える考え方のことです。

これは単なる節約志向ではありません。むしろ、資産を最大限に活用し、本当に自分のライフスタイルに合った住まいを選ぶという、極めて合理的な判断なのです。


2026年の住宅トレンドとして注目される理由

なぜ今、この考え方が注目されているのでしょうか。背景には都心のタワマン価格の継続的な高騰があります。

コロナ禍以降、東京都心部を中心に不動産価格は右肩上がりを続けています。特にタワーマンションは、その希少性と立地の良さから、価格上昇が顕著です。港区、中央区、江東区などの湾岸エリアでは、数年前と比較して20〜30%も価格が上昇している物件も珍しくありません。

この状況を「チャンス」と捉える富裕層が増えているのです。購入時より大幅に値上がりした今、売却益が最大化したタイミングで手放す。そして、その利益を元手に、次の住まいや別の投資に回す。これこそが「卒・タワマン所有主義」の本質です。


所有にこだわらない新しい富裕層像

従来、「持ち家=資産」という固定観念がありました。特にタワマンは「勝ち組の証」として語られることも多かったでしょう。

しかし、本当のお金持ちは、その時々の市場環境や自分のライフステージに応じて、最適な資産配分を柔軟に変えていきます。タワマンを所有し続けることが目的ではなく、資産を最大化し、より豊かな生活を実現することが目的なのです。

「見栄」ではなく「実益」。この価値観の転換こそが、卒・タワマン所有主義の核心と言えるでしょう。




2. どれくらいの売却益がでるの?

タワマンの売却で、実際にどれくらいの利益が出ているのでしょうか。具体的なデータを見てみましょう。

HOME'Sの2024年調査によると、タワーマンションを売却した人のうち、80.1%が100万円以上の利益を獲得しており、6割近くの人が1,000万円以上の売却益を得ています。

参考:HOME'S「タワーマンション売却に関する実態調査2024」

この数字は驚異的です。10人中8人が利益を出し、その半数以上が1,000万円以上の売却益を手にしているのです。中には3,000万円、5,000万円という大きな利益を得た事例も報告されています。


なぜタワマンは値下がりしにくいのか

タワマンがこれほどの売却益を生み出せる理由は、その特性にあります。


立地の優位性 

タワマンの多くは、都心の一等地や駅直結の好立地に建てられています。東京であれば港区、中央区、渋谷区、江東区の湾岸エリアなど、交通アクセスが抜群のエリアです。土地の希少性が高いため、需要が途切れることがありません。


眺望という付加価値 

高層階からの眺望は、タワマンならではの特権です。この「景色を買う」という価値は代替が効かないため、価格を下支えする要因となっています。


ブランド力 

有名デベロッパーが手がけた大規模タワマンは、それ自体がブランドです。「◯◯タワー」「◯◯レジデンス」という名前が、一種のステータスとして機能し、中古市場でも高値を維持します。


利益額を左右する3つの要因

ただし、すべてのタワマンが同じように利益を生むわけではありません。実際の利益額は次の3つの要因によって大きく変わります。

1. 立地 

同じタワマンでも、最寄り駅からの距離、周辺環境、エリアの将来性によって価格の上昇率は異なります。港区や中央区の一等地と、郊外のタワマンでは値上がり幅に大きな差があるのが実情です。

2. 購入時期 

2010年代前半に購入した方は、その後の価格上昇の恩恵を最大限に受けています。一方、直近数年で高値掴みをした場合は、売却益が出にくい可能性もあります。

3. 保有期間 

短期売却の場合、譲渡所得税の税率が高くなります。5年超の長期保有では税率が下がるため、手元に残る利益額が変わってきます。

現在の市況では、多くの売却者が利益を得ているのは事実です。しかし、「自分の物件はどうなのか」を正確に知るには、専門家による査定が不可欠です。





3. タワマンではなく何を選ぶ?

タワマンを売却した富裕層は、次にどのような住まいを選んでいるのでしょうか。2026年のトレンドを見ていきましょう。


3-1.2億円の高級建売戸建て


パワーカップルに人気の選択肢

タワマンを卒業した富裕層の中で、特に注目されているのが「2億円クラスの高級建売戸建て」です。「建売」と聞くと、安価な分譲住宅をイメージするかもしれませんが、ここで言う建売は全く別物です。

一流の建築家がデザインし、高級素材を惜しみなく使った、いわば「完成品の注文住宅」。土地面積は150〜200㎡以上、延床面積は200〜300㎡という広さが一般的です。


注文住宅との違いは「時間」

なぜ、富裕層が注文住宅ではなく建売を選ぶのでしょうか。最大の理由は「打ち合わせ不要」という点です。

注文住宅を建てる場合、設計段階から完成まで1年半〜2年、長ければ3年かかることもあります。その間、何十回もの打ち合わせ、仕様決め、現場確認が必要です。

しかし、パワーカップルの多くは多忙を極めています。医師、弁護士、経営者、外資系企業の管理職など、時間こそが最も貴重なリソースです。完成済みの高級建売なら、気に入った物件を見つければ、すぐに入居できます。


タワマンより広々とした空間

タワマンの場合、100㎡あれば十分広い方です。しかし、高級建売戸建てなら、200㎡超の広さが当たり前。リビングは30〜40畳、主寝室は20畳以上、書斎やシアタールームも設けられます。

子育て世帯にとっては、庭で遊ばせられる、ペットを自由に飼えるというメリットも大きいでしょう。


管理費・修繕積立金が不要

タワマンの隠れたコストが、管理費と修繕積立金です。高級タワマンでは、月額5万円〜10万円、年間で60万円〜120万円にもなります。

戸建てであれば、これらの費用は不要です。メンテナンスは必要ですが、自分のペースで、自分の判断で行えます。長期的に見れば、大きなコスト削減になるのです。


併せて読みたい記事→低層マンションはなぜ人気?メリットデメリットを徹底解説!



3-2.「こちくら郊外」物件


都心ほど高騰していない穴場エリア

「こちくら郊外」という言葉をご存知でしょうか。これは「高級だけれど、少し郊外」を意味する造語で、不動産業界で使われ始めています。

具体的には、東京23区の外縁部や、神奈川・埼玉・千葉の都心寄りエリアです。例えば、世田谷区の成城、杉並区の荻窪・西荻窪、武蔵野市の吉祥寺、川崎市の武蔵小杉などが該当します。

これらのエリアは、都心ほど価格が高騰していないものの、交通の便は十分で、生活環境も整っています。緑豊かな公園、評判の良い学校、おしゃれなカフェやレストラン。生活の質という点では、都心に引けを取りません。


再開発が進むエリアに注目

「こちくら郊外」の中でも、再開発が予定されているエリアは特に注目です。駅前の大規模再開発、商業施設の誘致、交通インフラの整備などが進めば、将来的な資産価値の上昇も期待できます。

例えば、田園都市線沿線、小田急線沿線、東横線沿線などでは、駅周辺の再開発プロジェクトが進行中です。これらのエリアは、今が「仕込み時」と言えるかもしれません。


セカンドベスト・サードベストの立地戦略

投資の世界には「ベストを狙うな、セカンドベストを狙え」という格言があります。これは不動産にも当てはまります。

港区や中央区の一等地(ファーストベスト)は、すでに十分高い。しかし、セカンドベスト、サードベストのエリアなら、まだ伸びしろがあります。そして、生活の質は一等地とほとんど変わらない。これが「こちくら郊外」の魅力です。


併せて読みたい記事→時代は「こちくら郊外」での暮らし!? 具体的なエリアや実際にかかるコストとは?


3-3.コストパフォーマンスの高い中古マンション


ステータスより合理性を重視

タワマンを卒業した富裕層の中には、あえて「中古マンション」を選ぶ人も増えています。これは一見、ダウングレードに見えるかもしれません。しかし、実際には極めて合理的な選択です。

新築プレミアムという言葉があります。新築物件は、その「新しさ」に対して価格が上乗せされています。しかし、住んだ瞬間に「中古」となり、価格は下がります。この下落分が新築プレミアムです。

一方、築5年〜10年の中古マンションなら、この新築プレミアムが剥落した後の「適正価格」で購入できます。物件の状態は新築とほとんど変わらないのに、価格は2割〜3割安い。これは見逃せないメリットです。


修繕積立金や管理費の負担を避けたい

タワマンの修繕積立金は、時間とともに上昇する傾向があります。築20年、30年と経過すると、大規模修繕が必要になり、積立金が不足して一時金の徴収が行われることもあります。

中古マンションを選ぶ際は、管理組合の財務状況や修繕計画をしっかり確認することで、こうしたリスクを事前に把握できます。「将来の不確実性」を減らせるという意味で、むしろ中古の方が安心という考え方もあるのです。


子育て環境を重視した選択

富裕層の中でも、特に子育て世帯は「子どもにとって何が最良か」を最優先に考えます。

都心のタワマンより、郊外の低層マンションの方が、庭や公園に近く、子どもがのびのび育つ環境があるかもしれません。また、学区も重要です。評判の良い公立小学校がある地域の中古マンションは、根強い人気があります。

「見栄」ではなく「子どもの幸せ」。この価値観の転換が、中古マンション選びの背景にあるのです。





4. タワマンに住み続けるべき人はどんな人?

ここまで「卒・タワマン」について解説してきましたが、もちろん、タワマンに住み続けることが正解の人もいます。どのような人がタワマンに住み続けるべきなのでしょうか。


資産運用として成功している人

まず、タワマンを保有していることで、資産が増え続けている人です。購入時より30%、50%と値上がりし、さらに今後も上昇が見込める場合、売却する理由はありません。

特に、港区、中央区、渋谷区などの都心一等地の物件は、希少性が高く、今後も需要が途切れる可能性は低いでしょう。

現時点で大きな売却益が出ていたとしても、「今が天井」とは限りません。再開発プロジェクト、新駅の開業、大型商業施設のオープンなど、さらなる価値上昇の要因があるなら、保有し続けた方が得策です。

管理費や修繕積立金、固定資産税を払っても、資産価値の上昇がそれを上回っているなら、保有し続けるメリットがあります。

例えば、年間の維持費が100万円だとしても、資産価値が毎年500万円ずつ上昇しているなら、差し引き400万円のプラスです。この場合、売却は機会損失になります。


都心立地が生活・仕事に不可欠な人

仕事柄、都心の一等地に住む必要がある人もいます。例えば、金融機関、法律事務所、コンサルティングファームなど、大手町・丸の内エリアで働く人にとって、通勤時間は死活問題です。

駅直結のタワマンなら、雨の日も傘が不要で、通勤時間は10分以内。この利便性は何物にも代えがたいものがあります。

時給換算で数万円、数十万円という高所得者にとって、通勤時間の短縮は大きな経済的メリットです。毎日往復2時間の通勤時間を30分に減らせるなら、年間で数百時間の時間が生まれます。

この時間を仕事や家族との時間に充てられるなら、タワマンの高い維持費も十分にペイするでしょう。


タワマン固有の価値を日常的に享受している人

高級タワマンには、充実した共用施設があります。フィットネスジム、プール、シアタールーム、ゲストルーム、ラウンジなど。これらを週に1回以上、日常的に利用しているなら、その価値は大きいと言えます。

例えば、外部のフィットネスジムに通えば月1万円〜2万円かかります。タワマンのジムを週3回利用すれば、それだけで年間12万円〜24万円の価値があります。

24時間対応のコンシェルジュサービスは、タワマンならではの特権です。タクシーの手配、クリーニングの取次、宅配便の受け取り、来客の対応など、多岐にわたるサービスを受けられます。

多忙な経営者や共働き世帯にとって、これらのサービスは「時間を買う」ことに等しく、大きな価値があります。

高層階には、独特のメリットがあります。虫が入り込まない、騒音が少ない、プライバシーが保たれる、空気がきれい、眺望が素晴らしいなど。

これらがあなたの生活満足度に直結しているなら、タワマンを手放す理由はありません。むしろ、この快適さを維持するために、保有し続けるべきでしょう。


併せて読みたい記事→パーティールームの使い方って何が正しい?タワマン住みの本音とは?




まとめ:あなたにとって最適な選択を

この記事では、「卒・タワマン所有主義」という新しい住まいの考え方について解説してきました。重要なのは、これは単なる「タワマン否定」ではないということです。

本当のお金持ちは、その時々の市場環境、自分のライフステージ、価値観に応じて、最適な住まいを選びます。タワマンを所有し続けることが目的ではなく、豊かで満足度の高い生活を送ることが目的なのです。

現在、タワマン価格が高騰している今だからこそ、自分にとって本当に必要なのかを見直す良いタイミングかもしれません。



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執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士

賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。

(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課

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