
“旅行サブスク”知ってますか?月10万円で、2つの街に住むという選択
「サブスクって、動画配信とか音楽アプリだけの話でしょう?」
そう思っている方も多いかもしれません。ですが今、旅行業界では「泊まる」をサブスクリプション化するサービスが静かに広がっています。月々定額を支払うだけで、全国のホテルや旅館、ときには自然の中のセカンドハウスにまで自由に泊まれる。そんな仕組みが、少しずつ当たり前になりつつあるのです。
そして面白いのは、こうした旅行サブスクを使い込んでいくうちに、「もう一つの拠点が欲しい」「いっそ二つの街で暮らしたい」と考える人が増えていることです。実は月10万円前後の予算があれば、都心と地方、あるいは都心の中の2エリアに拠点を持つ二拠点生活は、決して非現実的な話ではありません。
この記事では、旅行サブスクの基本から、なぜ今それが暮らしの話につながっているのか、そして実際に月10万円で2つの街に住むとしたら何が可能なのかを、順を追ってお話ししていきます。
1. 今、「旅行サブスク」が静かに広がっている

そもそも「旅行サブスク」とは?
旅行サブスクとは、月額料金を支払うことで、提携するホテルや旅館、ホステルなどに定額もしくは大幅割引で宿泊できるサービスの総称です。動画配信サービスのように使い放題の感覚で旅先を選べるのが特徴で、都度予約するよりも宿泊費を大きく抑えられるケースが多くあります。サービスによって仕組みはさまざまですが、コインやポイントを毎月受け取って好きな宿に交換するタイプもあれば、月額で泊まり放題になるタイプ、特定ブランドのホテルに絞って定額利用できるタイプもあり、目的に応じて選べる幅が年々広がっています。
なぜ今、注目されているのか
背景にあるのは、働き方や暮らし方そのものの変化です。リモートワークが定着したことで、オフィスに縛られず働くという選択肢が現実的になり、ワーケーションという言葉もすっかり一般的になりました。加えて、旅行需要そのものが回復基調にあることも見逃せません。たくさん旅行に行きたいけれど予算とのバランスが悩ましい、と感じる人にとって、宿泊費をあらかじめ固定費にしてしまえる旅行サブスクは、旅への心理的なハードルを下げてくれる存在になっています。
利用者は誰?広がっているのは若い世代だけじゃない
旅行サブスクというと、身軽な若い世代のためのサービスというイメージを持たれがちですが、実態は少し違います。
読売広告社が2021年から継続調査している「令和リッチ」、いわゆる20〜40代の若年富裕層を対象にした調査によると、物価高が続くなかでも消費や可処分所得は増加傾向にあり、なかでも国内・海外旅行とサブスクリプションへの消費が大きく加速しているといいます。1人あたり「国内旅行20万円以上」と回答した割合は2022年比で6.9ポイント増の24.7%、「海外旅行50万円以上」は10.5ポイント増の18.2%になったと報告されています。つまり旅行サブスクは、安く旅したい人のための仕組みというだけでなく、時間とお金に余裕がある層が、より効率よく旅を楽しむための手段としても選ばれ始めているのです。
数字で見る旅行サブスク市場の伸び
ラグジュアリーカード合同会社が発表した新富裕層の消費動向調査でも、興味深いデータが出ています。タクシー配車アプリのGOやフードデリバリーのUber Eatsは、所得が高い会員ほど利用額・利用回数がともに増加しており、これはタイムパフォーマンスを重視する価値観の表れだと分析されています。移動や宿泊といった暮らしの一部を、所有せず定額で最適化していく。この発想が、旅行サブスクという形をとって静かに広がっているというわけです。
2. HafH、TsugiTsugi…月額でホテルに泊まり放題という新常識
HafH(ハフ)

毎月付与されるコインを使って、国内外の提携ホテルやホステルに宿泊できるサービスで、都市部からリゾート地まで施設のバリエーションが豊富なのが特徴です。1名からでも利用しやすく、前日までのキャンセルが無料な点も、急な予定変更が多い人にとっては心強いポイントでしょう。使い方次第で最適解が変わるタイプのサービスなので、出張やワーケーションが多い人との相性が良いといわれています。
東急TsugiTsugi(ツギツギ)

2026年4月時点で全国450以上のホテル・旅館が対象になっており、都内のビジネスホテルからおしゃれなブティックホテルまで幅広くカバーしています。大手ブランドならではの安心感があるため、仕事の出張と旅行、両方の用途で使いやすい設計だといえます。
SANU 2nd Home(サヌ セカンドホーム)

軽井沢や山中湖、白馬といった自然に囲まれたロケーションに点在するキャビン型住居を、サブスク形式で利用できるサービスで、ホテルのような宿泊施設というより「もう一つの我が家」に近い立ち位置なのが最大の特徴です。次の章で触れますが、このSANUの存在こそが、旅行サブスクと暮らしの境界線を曖昧にした象徴的なサービスだといえるでしょう。
選び方の目安としては、出張やワーケーションが多く柔軟に宿を選びたいならHafH、ブランドの安定感を重視して定額運用をシンプルにしたいなら東急TsugiTsugi、自然の中で暮らすように過ごす時間が欲しいならSANU 2nd Home、といった具合に整理できます。
3. 「泊まる」から「暮らす」へ。旅行サブスク利用者が辿り着く場所

使い込むほど見えてくる、「拠点」への欲求
旅行サブスクを使い始めた当初は、出張のついでに、あるいはたまの週末旅行にといった一時利用が中心だったはずです。しかし利用頻度が上がってくると、多くの人が同じような感覚に行き着きます。それは、その街にもう少し長く滞在したい、毎回ゼロから宿を探すより決まった場所を持ちたい、という感覚です。これは特別なことではなく、自然な心理の流れといえます。何度も同じ街に通ううちに愛着が生まれ、泊まるから暮らすへと意識が少しずつシフトしていくのです。
SANU 2nd Homeが示した、「住まいのサブスク」という次のステップ
前章で紹介したSANU 2nd Homeは、まさにこの流れを体現するサービスだといえます。ホテルのような非日常ではなく、もう一つの我が家というコンセプトで設計されているため、利用者は自然と定住しない暮らしを実践することになります。旅行サブスクの延長線上に、住まいのサブスクという次のステップが存在する。この事実は、二拠点生活や多拠点生活が特別なライフスタイルではなくなりつつあることを示しています。
「定住しない」という選択肢が、特別じゃなくなった
かつて二拠点生活は、一部の富裕層やフリーランスだけのものというイメージがありました。しかし今は、リモートワークが可能な会社員や、地方に関心を持つ子育て世代にまで裾野が広がっています。前章で紹介した「令和リッチ」調査が示すように、旅行やサブスクへの消費意欲が高い層は、単に旅行が好きなのではなく、一つの場所に縛られない暮らし方そのものに価値を感じている可能性があります。
次に選ばれるのは、マンスリーマンションという選択肢
そして、旅行サブスクからSANUのような住まいのサブスクへ、さらに本格的に暮らしを実践する手段として浮上してくるのが、マンスリーマンションです。ホテルのような手軽さと、賃貸のような生活空間としての快適さ。この両方を兼ね備えているのがマンスリーマンションの強みであり、次の章ではその具体的な費用感やメリットを見ていきます。
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4. 月10万円で、2つの街に住む

月10万円あれば、何ができるのか
マンスリーマンションの家賃相場は、エリアやグレードによって幅がありますが、都市部の標準的な物件であれば月5万円から8万円程度から選択肢が見つかります。仮に本拠地の家賃と合わせて月10万円前後の予算を組めれば、もう一つの街に部屋を持つことは十分に現実的な選択肢になります。たとえば平日は都心のマンションで働き、月に数日は郊外や地方のマンスリーマンションで過ごす。そんな暮らし方も、旅行サブスクで宿泊費の感覚が変わった人にとっては、想像しやすいステップアップだといえるでしょう。
二拠点生活のメリット——固定費が「自由」になる
二拠点生活の大きな魅力は、住まいにかかるコストが固定から変動に変わることです。通常の賃貸契約では、一つの物件に長期間縛られ、住まいにかかる費用は基本的に固定されます。しかしマンスリーマンションを活用した二拠点生活であれば、必要な時期、必要な場所にだけコストをかけるという、柔軟な住まい方が可能になります。これは、旅行サブスクが宿泊費を定額で最適化する発想だったのと、根っこの部分でよく似ています。住まいという大きな固定費に対しても、同じ発想が広がり始めているのです。
マンスリーマンションが選ばれる理由
マンスリーマンションが二拠点生活の受け皿として選ばれる理由は、大きく分けて三つあります。ひとつは、一般的な賃貸契約で必要になる敷金・礼金・仲介手数料・家具家電の購入費が不要、もしくは大幅に抑えられること。もうひとつは、数週間から数か月単位の短期契約が可能で、通常の賃貸のような長期契約に縛られないこと。そして最後に、ホテルとは違ってキッチンや洗濯機など生活に必要な設備が揃っており、暮らしやすさを損なわないことです。つまりマンスリーマンションは、ホテルの手軽さと賃貸の暮らしやすさの、ちょうど中間に位置するサービスだといえます。
こんな人に向いている
リモートワークが中心で働く場所を自由に選べる人や、地方や郊外への移住・二拠点生活に関心はあるものの、いきなり物件を購入したり長期契約を結んだりするのはハードルが高いと感じている人です。単身赴任やワーケーションなど、一定期間だけ拠点を持ちたいという人にも向いていますし、旅行サブスクを使い込んで、もっと長く滞在したい街ができたという人にとっても、自然な次の一歩になるはずです。
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まとめ
旅行サブスクは、単にお得に旅行できるサービスというだけでなく、私たちの住まいに対する感覚そのものを変えつつあります。HafHやTsugiTsugiで泊まる体験を重ねるうちに、SANU 2nd Homeのような住まいのサブスクに出会い、やがてマンスリーマンションという、より本格的な二拠点生活の選択肢へとたどり着く。これは一部の人だけの特別な話ではなく、多くの人にとって現実的な選択肢になりつつあるといえます。
月10万円という予算感は、決して非現実的な金額ではありません。固定費だった住まいのコストを自由に使えるものへと変えていくことで、2つの街に軸足を持つ暮らしは十分に実現可能になります。

執筆監修

趙暉士(ちょうきし)|宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、管理業務主任者、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
賃貸リーシングとコンサルタントを経験し、後に売買仲介業務に従事。
(株)大京穴吹不動産、都心営業部、渋谷店、流通営業1課



